Throw me the Statue - Moonbeams

評価:
Secretly Canadian
(2008-02-19)
 Jens Lekmanの傑作『Night Falls Over Kortedala』や、80年代初頭のアシッド・フォークシンガーBobb Trimbleのアルバムのリイシューなど、素晴らしい作品をリリースし続けているブルーミントンのレーベル、Secretly Canadianからのニューリリース。
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American Music Club - The Golden Age

Tim Hardin - Tim Hardin 2

西海岸で待つスーザンに

 窓辺に佇む二人の恋人。やがて生まれてくる子供を身ごもった女性は、大きなお腹を抱えながら、口元に柔らかい微笑みを湛えている。こんなに美しくて、こんなに哀しいアルバム・ジャケットを、僕は他に知らない。
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Magnetic Fields - Distortion

評価:
Nonesuch
(2008-01-28)
 歓声と大合唱の中で幕を閉じた先日のArcade Fire来日公演。初日の大阪公演で、一曲目の「Neon Bible」に続けて演奏された曲がMagnetic Fieldsの「All the Umbrellas in London」(アルバム『Get Lost』収録曲)でした。おそらく原曲を知ってた人は少なかったのでは?(かくいう私も、恥ずかしながらその場ではわかりませんでした…)と思いますが、あのメロディが心にひっかかった人は多いのではないでしょうか。
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Coconut Records - Nighttiming

 元ファントム・プラネットのドラマーであり、あのニコラス・ケイジやソフィア・コッポラの従兄弟(ココ参照)で、自身でも俳優として(最近ではソフィアの「マリー・アントワネット」のルイ16世役などで)活躍するジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)。そんな彼の「ココナッツ・レコーズ」名義での初のソロ・アルバムが日本盤仕様でリリースされた(アメリカでは一般流通はされないようだ)。

 件の「マリーアントワネット」で夫婦役を演じたキルスティン・ダンストや、元カノのズーイー・デシャネル、実弟でルーニーのヴォーカリストのロバート・シュワルツマンら豪華ゲストを迎え、ミックスにはブレンダン・オブライエンを起用。その面子の詳細はココココを見てもらうとして、音楽の内容について、少し。
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Anna Jarvinen - Jag Fick Feeling

あ、春。

 Grandaというバンドで活動していたフィンランド出身女性SSWのデビュー作。まずはTapeなどで知られるスウェーデンの実験音楽レーベルHapnaから、こんなポップ・アルバムがリリースされたということが驚きだ。バックを務めているのは、スウェーデンのサイケデリック・ロック・バンド、Dungen。しかし、ここで聴けるのは本体とはかけ離れた清涼感溢れるサウンドで、メンバーのプレイヤーとしてのスキルの高さが伺える。ケイト・ブッシュ風の「PS. Tjorn」、どこか日本のグループ・サウンズを思わせるロック・ナンバー「Leena」、ブラスも導入してA&M産ソフト・ロックに挑戦したような「Svensktalande Bttre Folk」等々、どの曲もFredrik Bjorlingの弾むようなビートが印象的だ。Annaのキュートなヴォーカルを聴いていると、自転車に乗った女の子がスカートを風でいっぱいに膨らませて坂道を下っていく、そんな光景が目に浮かんでくる。

Hot Chip - Made in the Dark

 これを聴いてしまった後では、はっきり言ってこれまでのホット・チップの作品では彼らの特異な魅力を音盤上では表現しきれていなかったんじゃとすら思えてしまう。それは本作がバンドにとっての初めての本格的なスタジオ・レコーディングであると同時に、そのライヴ・パフォーマンスにおいて顕著な“ダンス・ミュージック的な意匠(ビート)”が(まるであからさまに)目立ってきているからだ。そんなクラブ対応可能な機能性がアップした一方で、彼ら本来の持ち味である、どうしようもなく英国的な「ネジれ」と「内省」の感覚も随所で感じられる。逆に言えばそういった感覚を、「ダンス」という意匠を纏わせることによって、バンドの「アイデンティティ」と音楽の「普遍性」の両立が巧みになされているという点で、まさに現時点での最高傑作と呼んで差し支えない作品に仕上がったといえるだろう。「DON'T DANCE」と歌ってしまうダンス・ミュージック。「ビート」が生む本能的な快楽性と、それに全面的に支配されてしまうことへの抵抗感、懐疑心の芽生え。一人の人間の中で起きてしかるべきはずの矛盾した感情をエンターテイメントという形にまで昇華した、稀有でとても人間臭いアルバムだ。

Circuit 1:7

評価:
Warner Studios
(2000-09-12)
ワーナーからリリースされていたDVDマガジンの第7巻(全部で9巻出ている模様)。SXSW2000出演時のものを中心に、ヴィクトリア・ウィリアムス、フー・マンチュ、モデスト・マウス、ゴーキーズ・ザイゴティック・マンキ、アップルズ・イン・ステレオ、ウィーン、ビーチウッド・スパークスらの貴重なライヴ&インタヴュー映像を観ることができる。ウィーンとビーチウッド・スパークスに関しては屋外でのアコースティック・ライヴも収録されていて、“takeawayshows”の先駆けともいえる内容。ただし、リージョン1なので注意が必要だ。