[PLAYLIST] Nonesuch Explorer Series by 細野晴臣



突然ですが、みなさんは1989年に日本音楽教育センター(現ユーキャン)から通信販売された『La Voix De Globe 地球の声』という、細野晴臣さんが選曲・監修した8枚組のワールド・ミュージック・コンピレーションCD/カセットがあるのをご存知でしょうか?

120曲以上というボリュームに尻込みしてしまいそうですが、実は全8枚中3枚のCDは、ワーナーミュージックが所有するNonesuchの『Explorer Series』からの音源であり、Fleet Foxesにも影響を与えたというこの人気シリーズから、細野さんがどんな曲を選んだのかは気になるところです。

というわけで今回はそんな3枚の中から、可能な限りの収録曲を集めたプレイリストを作ってみました。のちに4ADからリリースされるブルガリアン・ヴォイスや、TinariwenMdou Moctarのルーツでもある西アフリカはニジェールのギター・ミュージック、Penguin Cafe Orchestraもカバーしたショナ族のムビラ(親指ピアノ)など、現代の音楽にも通じる世界の民族音楽を、細野さん視点でぜひ聴いてみてください!

Continue Reading

[FEATURE] MONCHICON'S BEST ALBUMS OF 2020



多くの人たちにとって、忘れられない年になった2020年。そんな年を振り返った時に思い出すのは、どんなアルバムなのだろう。

というわけで、今年リリースされたアルバムの中からモンチコンが選んだ10枚と、そこからは惜しくも漏れたものの、ぜひ聴いてほしいアルバム5枚を発表したいと思います!

Continue Reading

[FEATURE] Warm American Water〜Fleet Foxesの新作『Shore』についての覚え書き



本日9月22日、秋分の日の秋分点である日本時間の22時31分に、Kersti Jan Werdalが監督した55分間の映像と共に世界同時公開されたFleet Foxesの新作『Shore』。その参加ミュージシャンのクレジットと、中心人物のRobin Pecknoldが発表した声明文をもとに、アルバムの全貌に迫ってみたいと思う。


Continue Reading

[FEATURE] Josh Da Costa(CMON)が語る『Becoming Peter Ivers』


photo: Moshe Brakha

「『Becoming Peter Ivers』を手掛けるにあたって、僕らにはレコーディングの日付や、クレジットが一切なかったんだ。ほとんどの録音が印のないリールやカセット・テープからのもので、Peterと仕事した人たちから得たほんの一握りのミュージシャンの情報からは、録音した日付や、年さえも特定することはできなかった。だから僕たちはそれを謎のままにして、音楽そのものに語ってもらうことにしたんだ」(Matt Werth/RVNG Intl.)

坂本慎太郎やJim O'rourkeもフェイヴァリットに挙げる74年のカルト・クラシック『Terminal Love』で知られるミュージシャンであり、のちにPixiesやDEVOがカバーしたデヴィッド・リンチ監督映画『イレイザーヘッド』の挿入歌、「In Heaven」の作者でもあるPeter Ivers。80年代にはロサンゼルスのローカル音楽番組『New Wave Theatre』の司会者として、FearやDead Kennedysといったパンク・バンドを紹介してきた彼は、83年に自宅マンションで何者かに殺され、謎の死を遂げている。

そんなPeter Iversが遺した、500本にも及ぶリールやカセット・テープからセレクトされたデモ&未発表音源集が、昨年ニューヨークの先鋭レーベルRVNG Intl.からリリースされた『Becoming Peter Ivers』だ。Van Dyke Parksとの共作を含むその内容もさることながら、先述した「In Heaven」を始めとする6曲のミックスのクレジットに、Josh Da Costaという名前を見つけて驚いたのは自分だけだろうか。MGMTやDrugdealer、Chris Cohenのバンドでドラムを叩いてきた彼は、Jamen Whitelockとのデュオ、CMONとしてのファースト・アルバムをMexican Summerからリリースしたばかり。

そこで今回はそんなJosh Da Costaに、アルバムのミックスを手掛けることになったきっかけや、Peter Iversへの想いを語ってもらった。→ENGLISH

Continue Reading

[FEATURE] ロシアのアヴァン・ポップ・アーティスト、Kate NVが選ぶ日本のポップス10曲



先日ニュー・アルバム『Room For The Moon』をリリースしたロシアはモスクワのアーティスト、Kate NVことKate Shilonosova。日本語を含む歌詞も話題となったリード・トラックの「Sayonara」を収録した本作は、そのタイトル通り以前よりも丸みを帯びた、親しみやすい作品となっている。

そこで今回は、かねてからJ-POP好きを公言している彼女に、お気に入りの10曲を選んでもらった。彼女がよく使う“マジカル“という形容詞が、そのままKate NVの音楽を紐解くヒントになっているような気がするが、新作には日本のあのアニメと、主人公の相棒の黒猫、ルナからの影響も大?


Continue Reading

[FEATURE] Monchicon's Best Albums of 2019



例年にない豊作だった2019年。その中からモンチコンが選んだ20枚のベスト・アルバムは、思いのほか海外のランキングとの親和性が高いものになりましたが、そのほとんどがサイトで紹介してきた作品なので、読者のみなさんにも納得してもらえるのではないでしょうか。なかには既に来日が決まっていたり、来日が噂される(?)アーティストもいるので、来るべき2020年を楽しみにしながら、今年を振り返ってみることにしましょう。

それではよいお年を!

Continue Reading

[特別寄稿] 来日記念:スーパーチャンクと私



いよいよ今週末からスタートする、Superchunkの8年ぶりのジャパン・ツアー。Arcade FireやSpoonなどを輩出し、今年30周年を迎えたインディー・レーベルMergeのオーナー、Mac McCaughan率いる最高のロック・バンドへの想いを、2009年のツアーにスタッフとして同行した山本徹さんに語ってもらいました。

この機会を逃したら8年見られないかもしれない待望のジャパン・ツアー、Superchunkのファンのみならず、インディー・ロック・ファンは必見です!

Continue Reading

[SONG OF THE DAY] Camp Cope - The Opener



現在来日中のオーストラリアの3人組、Camp Cope。もともとソロで活動していたGeorgia Maqのエモーショナルな歌声と、New OrderのPeter Hookに影響されたという、Kelly-Dawn Hellmrichのメロディアスな高音ベース・ライン、そしてパンキッシュなSarah Thompsonのドラムで、会場を大いに沸かせていました。

昨年リリースされたセカンド・アルバム『How to Socialise & Make Friends』収録の「The Opener」は、Pitchforkが選ぶ2010年代のベスト・ソングで52位にランクインされたことも話題になりましたが、一体どんなことを歌っているのでしょうか? 気になったので訳してみました。ツアーはまだ続くので、ピンと来た人はぜひ足を運んでみてください!

Continue Reading

[FEATURE] 元SunsetのBill Bairdさんが日本に来たがっている件



去る5月31日、テキサス州オースティンのミュージシャンBill Bairdが、突然日本語でツイートしてファンを驚かせました。その内容は、日本で演奏したいということ、そしてそのための手助けを求めているというもの。

Continue Reading