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Fleet Foxes - Fleet Foxes
五人の賢者

 アルバムを聴いている間、身の清められるような、粛々とした気分に何度も襲われます。それはまるで、巨大な宗教画を目の前にした時や、物々しい大聖堂の、長い渡り廊下を歩いている時のような。
 Fleet Foxesは、ヴォーカルのRobin Pecknoldを中心としたシアトルのロック・バンド。何度かのメンバーチェンジを経て、現在は元Pedro the Lion〜Crystal SkullsのChristian Wargo、シンガー・ソングライターのJ.Tillmanらを加えた5人組になっているようです。本作は、Modest MouseやShinsとの仕事で知られるPhil Ekをプロデューサーに迎えたファースト・アルバム。トラディショナル・フォーク、カントリー、ゴスペルをベースとした繊細かつダイナミックなサウンドに、エコーをふんだんに利かせた聖歌隊風のコーラスは、Grizzly BearやMy Morning Jacketといったバンドを思わせますが、天から降ってくるようなRobinの歌声は、気が遠くなるほどのスケールの大きさを感じさせてくれます。どの曲も驚くほどクオリティが高く、中でもバンドのテーマとも言える輪唱ソング「White Winter Hymnal」は、必殺の名曲。この曲をアルバムまで出し惜しみしたことが、彼らの勝因だったと言っていいかもしれません。

 ヨーロッパではCocteau Twinsのメンバーが主宰するBella Unionからのリリースということもあり、作品全体にどこか厭世的な雰囲気が漂っていますが、それをArcade Fireの『Neon Bible』のような露骨な表現ではなく、中世の寓話的な世界観の中に落とし込んでいるところにも、独特の美学を感じます。

 アルバムのジャケットに使われているのは、オランダの画家ピーテル・ブリューゲルの代表作“ネーデルラントの諺”。一枚の絵の中に、<偽善><裏切り>などにまつわる、80種類以上もの格言が隠されていることで知られています。


※6月3日現在、MySpaceで全曲試聴できます。
MySpace - Fleet Foxes
Posted by 清水祐也
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