Andy Shaufに続いて、またしてもカナダからユニークな才能が来日する。Kacey Musgravesのオーストラリア〜ニュージーランド公演の前座にも抜擢されたBahamasは、Broken Social SceneのJason Collettや、Feistのサポートを務めてきたトロントのギタリスト、Afie Jurvanenによるソロ・プロジェクトだ。

Jack Johnsonのレーベルから作品をリリースしてきた彼の最新作『Earthrones』は、D'Angeloの『Black Messiah』にも参加していたベテラン・リズム・セクションのPino PalladinoとJames Gadsonを迎え、シンガー・ソングライター然とした過去作から一転、R&Bやジャズ・ファンクに接近した意欲作だった。

5月21、22日に大阪と東京で行われる来日公演を前に、Bahamasのファンだというシャムキャッツの菅原慎一からの質問を交えつつ、メールで話を聞いてみた。



D'Angeloの息吹だけでも
アルバムに含まれていたら光栄だね。


――まずはあなたが音楽を始めたきっかけについて教えてください。

9歳か10歳の頃にドラムを始めて、ただレコードに合わせて叩いてたんだ。12歳の頃に壊れたギターに持ち替えて曲を書くようになったんだけど、それはNirvanaの曲を覚えるより簡単だったからだよ。

――あなたがサポート・ギタリストを務めていたJason Collettや、FeistといったBroken Social Scene周辺のミュージシャンとは、どのように知り合ったのですか?

Collettとは、トロントのミュージシャンのHowie Beckを通じて知り合った。Collettと演奏している時にFeistとツアーをして、そのすぐ後に彼女のバンドに参加することになったんだ。

――Feistの『The Reminder』では、「Sea Lion Woman」という曲に“The Leader Of The Lead Guitars On The Bridge”とクレジットされていますが、あの演奏を振り返ってみていかがですか?

もう何年も聴いてないけど…あれは自分にとっては大きな形成期だったよ。ほんのちいさな貢献だけど、ある意味では素晴らしい時間の思い出だし、とても楽しかった。彼女は爆発していて、とにかくすべてが面白かったんだ。



――Jack Johnsonのレーベル、Brushfireと契約することになったきっかけは?

Brushfireと契約したのは、僕にオファーをくれたのが彼らだけだったからさ。でも彼らは素晴らしく親切な人たちで、仕事としても個人としても僕に尽くしてくれるから、そうして良かったと思う。何よりも、彼らのことは友達だと思ってるんだ。


『Bahamas Is Afie』 (2014)


――前作『Bahamas Is Afie』のジャケットに写っているのはあなたの結婚指輪ですか? 撮影したのはNaomi Yasuiさんという方のようですが、何かエピソードがあれば教えてください。

Naomi Yasuiは僕の妻で、彼女がその写真を撮ったんだ。単純にそれがクールで、アルバムのタイトルにフィットすると思ったから。それに彼女は本当に素晴らしいからね。

――『Bahamas Is Afie』に、AlvvaysのBrian Murphyがヴォーカルで参加していることに驚きました。どうして彼に歌ってもらうことにしたのでしょう?

「Stronger Than That」という曲をレコーディングしている時に、スタジオに顔を出したんだ。彼の歌が最終的に採用されたかは確かじゃないけど、状況に応じて誰にでも参加してもらうっていうのがベストだね。彼はAlvvaysがプロになる前に、ひと夏だけ僕のバンドで演奏していたんだ。彼は素晴らしいよ!


『Earthtones』 (2018)


――新作『Earthtones』には伝説的なセッション・ミュージシャンのPino PalladinoとJames Gadsonが参加していますが、どのように実現したのでしょう? 同じリズム・セクションが参加してるD'Angeloの『Black Messiah』は聴いていましたか?

PinoとJamesのことは大好きだよ。彼らと演奏できることになって、ただただ興奮していた。彼らは静かな自信を持っていて、一緒に演奏していると、自分でもそれを感じることができるんだ。D'Angeloのアルバムも好きだから、その息吹だけでも『Earthtones』に含まれていたら光栄だね。


※Pino PalladinoとJames Gadsonが参加したD'Angeloの「Sugah Daddy」


――アルバムにはBroken Social SceneのJason Taitほか、他のドラマーとベーシストも参加しているようですが、実際にはどのようにパートを分担しているのですか?

僕はいろいろな曲を、いろいろなバンドと、異なるスタジオで録音したんだ。Pinoはアルバムの70%で演奏しているけど、最後の最後でベースを録り直したりもした。僕もベースを弾くのが好きなんだ!

――トロントのグループ、Berniceの女性メンバーによるコーラス・ワークも素晴らしいですが、ヴォーカルはあなたがアレンジしたのですか? それとも彼女たちにまかせたのでしょうか?

どちらでもあるね。ほとんどのパートは、単に僕のギターの演奏やメロディの延長なんだ。彼女たちは直感的なやり方でハーモニーをつけているから、普通は彼女たちの感じるままにまかせていたけど、それが気に入らなかった場合は、変えたりもしたよ。


※画面右手で演奏しているのがPino PalladinoとJames Gadson


――このアルバムの曲をライブでどのように再現するのでしょう?

レコーディングを再現することはあまり気にしていないんだ。もっと曲のスピリットの部分だね。ソロだろうと10人編成のバンドだろうと、曲のスピリットが正しくなければ、パフォーマンスは何の意味も持たない。僕はいつでも、曲と繋がろうとしているんだ。

※以下、シャムキャッツの菅原さんからの質問です

――昔からあなたのファンで、シャムキャッツというバンドでリード・ギターを、自身のリーダー・バンドの菅原慎一BANDではボーカル&ギターを担当している菅原慎一と申します。ギタリストとしていくつか聞きたいことがあります。作曲の時に使う楽器は主にギターですか? それともピアノ?

どちらも使うんだけど、同じぐらい楽器を使わないで曲を書くんだ。単純に僕の心だけでね。

――ギターを手にしながら歌うことが多いと思うのですが、バッキングとリフ(ギター・ソロのような時)を弾きわける際、何か意識していることはありますか?

あんまり考えないようにしてるんだ。とても難しいからね。考えることは時として妨げになるし、誰かが考え過ぎている時は、それが音に出てしまう。人生や会話と同じようにね。音楽が君を連れていく場所にオープンになるほうが、ずっとエキサイティングなんだ。

――今の気分で、一番好きなギター、アンプ、それからペダルのそれぞれの種類や個体を教えてください。

ギターはいっぱい持ってるんだ! 僕はヴィンテージ・ギターが好きだから、まずはそこから始めるね。最近は50年代のGuild Aristocratを弾いてる。テレキャスターを弾くのも好きだよ。サウンドというよりは僕のムードに合わせてるね。

――意地悪な質問だったらすみません(笑 )。歌うこととギターを弾くこと、今後どちらか一方しかしてはいけないと言われたら、どちらを選びますか?

ギターだね。プレッシャーがないから。



INDIE ASIA presents
BAHAMAS JAPAN TOUR

5月21日(火)大阪 LIVE SPACE CONPASS
Support act:never young beach
OPEN 19:00 / START 19:30
全自由 ¥4,800(税込) ※1ドリンク別
Contact:LIVE SPACE CONPASS(06-6243-1666)

5月22日(水)東京 TSUTAYA O-nest
Support act:KUDANZ
OPEN 19:00 / START 19:30
全自由 ¥4,800(税込) ※1ドリンク別
Contact:TSUTAYA O-nest(03-3462-4420)

Tickets:ローソンチケット、チケットぴあ、イープラス、楽天チケット