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[INTERVIEW] Rostam

photo by Alex John Beck

ニューヨークのロック・バンド、Vampire Weekendの中心メンバーでありながら、昨年1月に突然の脱退を発表したRostamことRostam Batmanglij。その後The WalkmenのHamilton Leithauserとのデュオ名義のアルバムをリリースするかたわら、Carly Rae JepsenやFrank Ocean、Solangeの作品にプロデューサーとして参加してきた彼が、先日ファースト・ソロ・アルバムとなる『Half-Light』をNonesuchからリリースした。

夜が明ける前の薄暗い時間を意味するそのタイトルには、ペルシャ料理の大家でもあるイラン人の母親を持ち、アメリカで育ったRostamのアイデンティティも込められているという。そんな彼が「Vampire Weekendとして語るには意味を成さない、僕の物語があるんだ」と話す自信作について、メールで話を聞いてみた。


これは“二重性”についてのアルバムだと言ってもいい


──2013年にフジロックに出演してからしばらく経っていますが、その後日本に来たりしましたか?

行けてないけど、日本のことはよく考えてるし、戻るのが待ちきれないよ。僕のママは日本の文化が大好きだけど一度も行ったことがないから、一緒に連れていけたらいいな。

──他のアーティストに曲を書くのと、自分自身のために書くのはどう違うのでしょう? たとえば、他のアーティストに提供した曲を自分でカバーしたりできますか?

他のアーティストと曲を書く時はすごくコラボレーティヴで、僕たち二人が同じ部屋に一緒に入るところから作品が生まれるんだ。僕のキャリアで、曲を書いてからそれを他のアーティストに渡したことは一度もないからね。

※Rostamがプロデュースした2017年の作品




──ペルシャの伝統音楽から現代音楽までリリースしているNonesuchは、あなたの音楽性にしっくり来るレーベルだと思います。元XLのスタッフだったKris Chenも最近Nonesuchに移ってきましたが、あなたのアルバムをXLではなくNonesuchからリリースすることにした決め手は?

誰にも聞かれたことがなかったけど、実際にKris Chenとはこれまでに5枚のアルバムを一緒にリリースしてきたことになる。Vampire Weekendの3枚のアルバムと(Ra Ra RiotのWes Milesとのユニット)Discoveryのアルバム、それから今回の『Half-Light』だね。Nonesuchは僕の大好きなレコードをたくさんリリースしてるんだ。

──コロンビア大学であなたの先生だった三浦寛也さんのブログを見つけたのですが、それによるとあなたは当時彼に「トクガワ・スマイルについてどう思う?」と尋ねたことがあるそうですね。そのフレーズはのちにVampire Weekendの「Giving Up The Gun」にも出てきますが、どういう意味なんでしょう?

僕の記憶が正しければ、その曲はEzraが2004年頃に書き始めたんだ。だからその質問に答えられるのは彼だけだと思う。僕はその曲の最後の部分のストリングス・アレンジを書き上げて、それが寛也に渡ったんだ。

──彼によると、あなたは当時頑固に三和音で作曲していて、Vampire Weekendのファースト・アルバムにも如実にそのくせが出ているそうですが、どんな狙いがあったのでしょう?

僕の曲は三和音をよく使っているけど、それは他の人たちが使う三和音と一緒ではないんだ。型にはまった形式を型破りな方法で使うこと、そこが僕の狙いだったんだ。

──ということは、あなたに「ハーフの人たちを呼ぶのに、ダブルという言い方が一般的になっている」と教えてくれた日本の友人というのも、三浦さんのことだったのでしょうか?

僕が面白いと思ったのは…これは実際には別の女性が日本で教えてくれたんだけど、ハーフにはネガティヴな意味が込められているのに、ダブルにはポジティヴな意味があるってことなんだ。それってネガティヴに捉えられていたものを、新しい言葉で表現して甦らせるってことで、そこが僕にとってポジティヴに感じられたんだよね。



──Discoveryのアルバムがリリースされた当時、あなたのセクシャリティについて知らずに、どうして「I Wanna Be Your Boyfriend」という曲を女性が歌っているのかと聞いてしまったのですが、たとえば今回のアルバムでもKelly ZuraruやDeradoorianといった女性ヴォーカリストに歌ってもらうことで、あなたの曲に二重性が生まれていると思いました。

きみがこの質問に“二重性”という言葉を使ったのが面白いね。というのも、その言葉はひとつ前の質問にも当てはまる気がするから。僕はアルバム全体にその言葉が当てはまると思うし、これは“二重性”についてのアルバムだと言ってもいいかもしれない。



──あなたはウェス・アンダーソン監督のファンとしても知られていますし、「Wood」という曲も彼の『ダージリン急行』という映画のサウンドトラックを連想したのですが、あの映画がこの曲に影響を与えたりしましたか?

ウェス・アンダーソンのあの映画の音楽は、全部ボリウッド映画のサウンドトラックを再利用したものなんだ。実際に「Wood」のインスピレーションになったのもボリウッドの音楽で、あの曲自体も最初は「Bollywood」って呼んでたんだよ。完成した後で、曲名から“Bolly”を取ったんだ。



──「Wood」や「Don't Let It Get To You」といった曲は2011年に発表されていますが、これらの曲が収録されているのに、昨年発表した「Gravity Don't Pull Me」が収録されなかったのはなぜですか?

あの曲はアルバムにフィットしないような気がしたから。

──「Don't Let It Get To You」ではPaul Simonの「Obvious Child」をサンプリングしていますが、彼からは何か言われましたか?

個人的には話してないんだけど、彼がサンプリングを許可してくれたのはクールだったね。





──“僕たちはただアメリカで暮らし続けたいだけなんだ”と歌う「When」には、現在のアメリカで暮らすイラン人としてのあなたの考えが反映されているのでしょうか?

イラン人として、アメリカ人として、そしてイラン系アメリカ人としての僕の考えが反映されているよ。

──「Rudy」という曲はThe Specialsがカバーした「A Message to You Rudy」を連想させますが、何か関係があるのでしょうか?

その言葉が好きなのは、僕にとってイランとジャマイカを繋げてくれるから。両方の場所に存在する物語を作りたかったんだ。

※イランにもジャマイカにも“Rudi”という人名が存在する



──昔のtwitterのアイコンをアルバムのジャケットに使った理由は? ジャケットの文字にはどんな意味があるのでしょう?

あの色が、アルバムを聴いた人たちに感じてほしい色を表していると思ったんだ。ジャケットの文字は、ペルシア語で書いた僕の名前だよ。

──Vampire Weekendはもともとアルバムを3枚作って解散する予定だったと聞いたことがあるのですが、真偽はさておき、あなたはアルバム3枚を残してバンドを脱退しました。バンド自体は解散していませんし、あなたは今後もソングライター/プロデューサーとして携わっていく予定だそうですが、結局のところ脱退した理由は何だったのでしょう?

僕はその質問には答えずに、自分の音楽とキャリアでそれを説明したいと思っているよ。

Posted by Monchicon
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