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[INTERVIEW] Sandro Perri


プロデューサー、エンジニア、ソロ・ミュージシャンという幾つもの顔を持ちながら、長年カナダはトロントの音楽シーンを支えてきたSandro Perri

ハウスやエレクトロニック・ミュージックのクリエイターからシンガー・ソングライターに転身し、トロピカリアとブルー・アイド・ソウルをブレンドしたような2011年の傑作セカンド・アルバム『Impossible Spaces』で一躍脚光を浴びた彼が、“Sandro Perri with his friends”名義で10月に待望の初来日を果たす。

そこで今回は彼のキャリアを振り返りつつ、今後の活動予定や来日公演の展望について、メールで質問をぶつけてみた。


『Impossible Spaces』のジャケットは
僕にとってはRobert Ashleyだった


──今おいくつなんですか? 楽器(特にペダル・スティール)を弾くようになったきっかけを教えてください。

“若い”と呼ぶには年を取っていて、“年寄り”と呼ぶには若い感じかな? 僕はサックスとドラム、ギターを12歳の頃に弾き始めたんだ。(ペダル・スティールとはちょっと違うけど)ラップ・スティールを弾くようになったのは22歳頃だね。

──あなたの最初のプロジェクト、Polmo Polpoは“タコの肺(Pulmo Polpo)”というイタリア語をもじったものだそうですが、なぜこの名前を選んだのですか?

ちょうどその頃タコについて読んでいたのもあるし、イタリア語はうまく話せないけど、僕はイタリア系のハーフなんだ。言葉遊びをするのも好きだしね。

──Craig Dunsmuirとのデュオ、Glissandro 70のアルバムのジャケットはWest End recordsの12インチ・シングルのパロディでしたが、あなたの一番好きなWest Endのシングルを教えてください。

Taana Gardnerの「Heartbeat」だね。



──Glissandro 70のアルバムには「Bolan Muppets」という曲が収録されていましたし、Dot Wiggin名義でも「T-Rex」というシングルをリリースしていますが、あなたにとってMarc Bolanはどんな存在ですか?

「T-Rex」はほぼ全編がT-Rexの『Tanx』に入っている「Mad Donna」という曲からのサンプルで出来ていて、「Bolan Muppets」はCraig Dunsmuirが書いた曲なんだ。彼は自分の歌声がちょっとだけFlo and Eddieに似てることに気づいたみたいでね。Marc Bolanは僕にとって特別なミュージシャンで、14歳の頃から現在まで、ずっと同じぐらい好きな数少ないひとりだよ。



──2005年までは、あなたは主にインストゥルメンタルの音楽をリリースしてきたわけですが、自分で歌おうと思ったきっかけは何だったのでしょう?

楽器を演奏する人は誰でも、その楽器を通して歌おうとしていると思うんだ。僕にとって歌うことは、想像に一歩近づく手段でもある。Jimi HendrixやThe Shaggs、Will Oldhamがあんなにも美しく調子外れに歌うのを聴いたことがなかったら、自分でもやってみようなんて思わなかっただろうね。

──2007年のアルバム『Tiny Mirrors』でFred Neilの「Everybody's Talkin」をカバーしていますが、どうしてあの曲を選んだのでしょう?

誰かがトロントのコンサートで、あの曲をやらないかと薦めてくれたんだ。あの曲の解釈は聴き手に委ねられているから、自分でも演奏できると思ってね。あの曲は好きだけど、当時の自分の声に合うように、コード進行と歌詞を少し変えてみた。トロントのある著名なシンガー・ソングライターが、それは良くないと言わんばかりに僕に問いかけてきたことがあったけど、当時の僕は賛成できなかったんだ! 僕は今でも悪くないと思っているよ。『Tiny Mirrors』のセッションではFleetwood Macの「Dreams」のカバーも録音したね。コンサートではJohn Martyn、Ted Lucas、Doug Randle、King Harvest、Spooky Ruben、Alessi Brothers、Allen Toussaint、Steely Dan、Elvis Costello、Flash and the Pan、Van Morrison、Will Oldhamなんかをカバーしたことがあるよ。







──あなたのセカンド・アルバム『Impossible Spaces』のジャケットはBobby Caldwellのファースト・アルバムを思わせるのですが、意識していましたか?

Bobby Caldwellのそのアルバムは見たことも聴いたこともなかったけど、確かに似てるね! 僕にとってはむしろRobert Ashleyの『Automatic Writing』だったんだけどね。

 
(L)Bobby Caldwell - Bobby Caldwell (1978)
(R)Robert Ashley - Automatic Writing (1979)


──あのアートワークにはどんなコンセプトがあったのでしょう?



僕は“何が真実か”という問いについての幾つかの考察を、ヴィジュアルで分析したものを提供したかったんだ。背景にあるのは空の写真で、ジャケットの中でもっとも現実的な要素だけど、何もない空があるだけだから、やっぱり2Dに見える。山の部分は(“写実的な”)木版画を使ったものだけど、写真の上に置いて奥行きを出すことで、ジャケットに(より“現実的な”)3Dっぽさを与えているんだ。草むらの部分は子供でも作れそうな単純な紙の切り絵で構成されていて、一次元的で、表層、もしくは“模倣された現実”として、一番上に配置されている。それは同時に本能的でもあって、僕が下書きせずに切り取ったものなんだ。山や空と比べると、草むらはジャケットの中で“もっとも現実的”とも、“もっとも非現実的”とも言える。どちらも正しいんだ。文字は完全に人工的で、フォントはコンピューターで生成されている。同時に文字はこの絵の世界でもっとも不可能なものであって、なぜなら翼や飛行装置なしに、文字がこんな風に空の上に浮かぶことはできないからなんだ。けれどもそれは言語だから、ジャケットの中で最も現実的で信頼のおける、確かなものとしても認識されている。つまりこれらはすべて、“何が真実か”という疑問に対する、好奇心と寛容性を促すためのものだったんだ。だから“美しさ”に気を取られないためにも、少しだけ安っぽく、不確かで、美的に乏しいものにすることが不可欠だった。僕の好きなアーティストのひとりはロバート・アルトマンなんだけど、こうしたアイデアに対する僕の興味は、ある意味彼の映画を観たことで触発されたんだと思う。それは“ファンタジー”でも“SF”でも“サイケデリック”でもなく、むしろ複数の考えが同時に存在することを許容している。答えることのできない質問に、より多くの余地を与えるってことなんだ。僕は音楽も同じようにあってほしいと思っていたし、今でもそう思っているよ。

──あなたの音楽は、Milton Nascimentoのようなブラジル人ミュージシャンを連想させるのですが、彼らからは影響を受けましたか?

とても。Caetano VelosoやJoao Gilberto、Jorge Ben、Gilberto Gil、Maria Bethania…彼らはみんな音楽的なヒーローだよ。

──2014年にリリースされたArthur Russellのトリビュート・アルバム『Red Hot+Arthur Russell』で、あなたも当初「Being It」をカバーするとアナウンスされていましたが、結局収録されませんでした。何があったのでしょう?

結局やらないことに決めたのは、Arthur Russellの音楽が、僕にとって特別過ぎるからなんだ。誘われたのは光栄だったけど、僕はこれまで以上に彼の音楽を乱したくなかったし、既に「Kiss Me Again」をカバーしていたからね。ずっと前にあの曲をカバーした時、David Mancuso(*The LoftのDJ)がEメールで僕に「Arthurの音楽は脇に置いて、自分のことをやるべきだ」って言ってきてね。なんだか「お前にはその権利はない」って言われてるみたいで、最初は侮辱されたように感じたけど、やっぱり良いアドバイスだったよ。



──Grizzly Bearの『Yellow House』のクレジットにあなたの名前がありましたが、どんな形で参加することになったのでしょう?

僕はただ、Owen Pallettのヴァイオリンのパートを録音しただけなんだ。あれは僕のアパートで録音したんだよ。

──日本のバンド、Turntable Filmsの一昨年のアルバム『Small Town Talk』をミックスしていましたが、他のアーティストの作品をミックスしたりプロデュースする際に、心掛けていることはありますか?

Turntable Filmsのアルバムのミックスは本当に楽しかったよ。素晴らしいミュージシャンだし、良い曲だったね。ミキシングは科学じゃないから、ただ自分の耳と本能に従うことにしてるんだ。時々それがアーティストにとっては“間違い”で、修正しなければいけないこともある。それが当たり前だし、僕にとっては問題ないんだ。

──あなたとZongaminことムカイススムさんは2人ともMickey Moonlightのアルバムに参加していましたが、彼らとのプロジェクト、Off Worldを結成することになったきっかけは? どんな目的があったのでしょう?

まず最初に言いたいのは、Zongaminは日本から来た、僕が知っている中で最も才能のあるプロデューサー/ミュージシャンのひとりだってことだね。知り合いになる前から彼の音楽を崇拝してたし、「Tunnel Music」は疑いなく過去30年で僕が一番好きなダンス・トラックだよ。おまけに僕らは誕生日が一緒なんだ。Mickey Moonlightは音楽について明晰な考えを持った人で、とても自然で鋭い。彼は自分のことをミュージシャンとは言わないだろうけど、彼の『Time Axis Manipulation』は傑作で、僕のオールタイム・ベストの100枚に入るね。共通の友人でもあるプロデューサーのDrew Brownを通じて、彼らとロンドンで一緒に過ごせたのはラッキーだったよ。僕らは2日間立て続けに録音して、僕はその録音を編集して再構築し続け、その多くがOff Worldを構成することになった。だけど同時にOff Worldは、トロントの知り合いのミュージシャン、Lorenz Peterとのコラボレーションとしてスタートしたんだ。それからCraig Dunsmuir、Eric Chenauxといった人たちを巻き込むようになった。Off Worldの音楽の大まかなコンセプトは、まだ凝り固まっていない手法で演奏するということだった。知性と本能、ただしそれが“知識”になる前にね。



──今回のジャパン・ツアーのサポート・メンバー、Mike SmithとRyan Driverとはどのように知り合ったのでしょう?

僕らはトロントで何年も一緒に演奏してるんだ。Ryan Driverとは2005年から、Mike Smithとは2009年からね。

──オススメしたいトロントのミュージシャンはいますか?

そのリストはとっても長くなってしまうけど、そこに含まれるのはMartin Arnold、Allison Cameron、Corpusse、GUH、Mary Margaret O'Hara、Philip John Lewin、Tradition、Sing Leaf、Andre Ethier…たぶん他にも100組以上いるね。

──現在取り掛かっているプロジェクトや、あなたのソロ・アルバムの予定はありますか?

ソロ・アルバム4枚分の曲があって、2018年からリリースが始まる予定だよ。いくつかは日本で演奏しようと思ってるんだ。待ち切れないよ!


INDIE ASIA presents Sandro Perri Japan Tour 2017
Sandro Perri with his friends


2017年
10月10日(水) 東京・渋谷WWW
ゲスト:キセル
10月11日(水) 名古屋・CLUB UPSET
ゲスト:ASA-CHANG&巡礼
10月12日(木) 大阪・LIVE SPACE CONPASS
ゲスト:渚にて
10月13日(金) 京都・UrBANGUILD
ゲスト:渚にて
10月15日(日) 東京・新代田FEVER
ゲスト:KUDANZ

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[チケット]
各会場3,800円(1ドリンク別途)
ローソンチケット、チケットぴあ、イープラス、各会場で一般発売中

TOTAL INFO:INDIE ASIA


──How old are you? How did you start to play music and instruments(especially pedal steel)?

I'm older than "young" but younger than "old"?I started to play saxophone, drums and guitar around the age of 12. I started lap steel (different than pedal steel) around age 22.

──Polmo Polpo loosely translates as "octopus lung" in Italian. Why did you choose that Italian name?

I was reading about octopuses around that time and I am half Italian, though I can't speak well. I like to play with words.

──The cover art of Glissandro 70 looks like West End records 12 inch single. What is your favorite West End release?

"Heartbeat" - Taana Gardner

──There was a song called Bolan Muppets on Glissandro 70 album and you also released a single called T-Rex as Dot Wiggin. What does Marc Bolan mean to you?

"T-Rex" is made up almost entirely of samples from "Mad Donna" (from the album "Tanx") and the voices on "Bolan Muppets" are all by Craig Dunsmuir (my partner in Glissandro 70), who also wrote the song. He discovered that his singing reminded him a little bit of Flo and Eddie. Marc Bolan is a special musician for me, one of the only ones who I like as much now as I did when I was 14 years old.

──You've released mainly instrumental music until 2005. What made you sing on your own?

I think most instrumentalists are trying to sing through their instruments. For me the singing is one step closer to imagination. If I had never heard Jimi Hendrix, The Shaggs or Will Oldham sing so beautifully out of tune I might never have thought I could try it too.

──Why did you cover Fred Neil's Everybody's Talkin' on Tiny Mirrors? Are there any other songs you've covered?

Someone suggested I do it for a concert in Toronto once. I thought the meaning of the song was open enough that I could play with it. I love the song but wanted to change some of the words and the chord progression to fit my voice at the time. An important songwriter in Toronto questioned me about it, inferring that it was not ok to do such a thing. I did not agree at the time! I still think it's OK. I recorded a cover of Fleetwood Mac's "Dreams" in the "Tiny Mirrors" sessions too. In concert I've played songs by John Martyn, Ted Lucas, Doug Randle, King Harvest, Spookey Ruben, Alessi Brothers, Allen Toussaint, Steely Dan, Elvis Costello, Flash and the Pan, Van Morrison, Will Oldham and others.

──The cover art of Impossible Spaces reminds me of Bobby Caldwell's first album. But what was the concept behind it?

I have not ever seen or heard that Bobby Caldwell album, but yeah it looks similar! For me it was more like Robert Ashley's "Automatic Writing". I wanted to provide a visual analogy for different ways of thinking about the question "what is real". The background is a photo of the sky and is the most "realistic" element of the cover, but still looks 2D because you only see sky, nothing in front. The mountains are from a piece of woodcut art ("representational") but placed on top of the photo to provide depth of field, to make the cover look 3D (more "real"). The grass is a simple construction paper cutout, something like a child would do; one-dimensional, placed on top as a surface layer or "pretend reality". It was also instinctual - I cut the grass without drawing it first. Compared to the mountain and the sky, the eye could say the grass is the "most real" or the "'most unreal" thing about the cover. Both are correct. The text is completely artificial; font generated in a computer. In the world of the picture, it is also the most impossible thing because it could never be floating in the sky like that - there are no wings or flying apparatus. And yet it is understood as the MOST real, reliable and concrete thing on the cover, because it is of language. So this is all just meant to activate a curiousity and openness to the question "what is real". It was necessary to make it look a little cheap, uncertain and of poor aesthetic, so as not to distract with "beauty". One of my favorite artists is Robert Altman, and I think my interest in these ideas is partially activated by seeing his films. It's not the same as "fantasy", "sci-fi" or "psychedlic", rather more of a way to allow several ways of thinking to co-exist simultaneously. To give more space to questions that are impossible to answer. I was hoping - and still do - to make music in a similar way. On one hand, a sober, concrete dialogue - like photorealism. At the same time, there is impressionistic, speculative, and interpretative behaviour. Taking creative license with reality. And a third way - the child-level instinct - is neither of those, both of them, and something else at the same time. Where intelligence and instinct can be seen but is also pre-knowledge, so it can't be known, proven, owned or taught. The combination of these three modes is very stimulating for me.

──Your guitar and vocal style reminds me of Brazilian musicians like Milton Nascimento. Are you influenced by those artists?

Very much. Caetano, Joao Gilberto, Jorge Ben, Gilberto Gil, Maria Bethania...all of them are musical heroes.

──You were initially announced to cover Arthur Russell's Being It on the Red Hot compilation but didn't appeared on it. What happened?

I decided not to do it because Arthur Russell's music is too special to me. I appreciated the invitation but I don't want to disturb his music anymore than the world already has and as I already have with "Kiss Me Again". A long time ago, when I was doing Kiss Me, David Mancuso said to me in an email "leave Arthur's music alone, do your own thing". I felt insulted at first because I thought he was saying "you're not allowed". But of course it's very good advice.

──How did you get involved in Grizzly Bear's album Yellow House?

I just recorded the violin parts that Owen Pallett wrote and played. We did it in my apartment.

──You mixed a Japanese band Turntable Films. How was that? What is important when you mix or produce other artists?

I really enjoyed mixing the TTF album. Great musicians and nice songs. Mixing is not a science so I just try to follow my ear and my instinct. Sometimes I get it "wrong" for the artist and I have to adjust. It's normal and OK with me.

──Although you and Zongamin also appeared on Mickey Moonlight's album, how did you form Off World? And what was the purpose?

First I have to say - Zongamin is one of the most talented producer/musicians I know, from Japan or anywhere. I admired his music before I knew him. "Tunnel Music" is my favorite dance track of the last 30 years, no question. And we share the same birthday. I love that! Mickey Moonlight is a brilliant musical thinker, very natural and sharp. He would probably say he's not a musician. I think his "Time Axis Manipulation" record is a masterpiece, in my top 100 records of all time. I was very lucky to spend time with both of them in London, through a mutual producer friend Drew Brown. We recorded for two days straight and I have been editing and constructing music out of those recordings ever since - much of which makes up Off World. But also - originally Off World started as collaborations with a musician I know from Toronto: Lorenz Peter. Then I included some stuff with Craig Dunsmuir, Eric Chenaux and several others. The loose concept of Off World music is maybe to play in a way that is not yet solidified. Intelligence and instinct but "pre-knowledge".

──How did you meet tour member Mike Smith and Ryan Driver respectively?

We have played music together for many years in Toronto. With Ryan Driver since 2005, Mike Smith since 2009.

──Are there any other Toronto artists you want to recommend?

The list would be VERY long but it would include Martin Arnold, Allison Cameron, Corpusse, GUH, Mary Margaret O'Hara, Philip John Lewin, Tradition, Sing Leaf, Andre Ethier ...there are probably a hundred more.

──Are there any projects you are working on or any plan to release your third solo album?

I am working on 4 solo albums of song material, to be released starting in 2018. I'll be playing some new things in Japan. Can't wait!
Posted by Monchicon
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