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[INTERVIEW] Spoon


通算9枚目にして、デビュー作以来となるMatador復帰作『Hot Thoughts』のプロモーションのため来日を果たしたテキサス州オースティンのロック・バンド、SpoonのBritt Daniel。

バンド史上初めてアコースティック・ギターを使わない、エレクトリックでダンサブルなアルバムとなった新作について、Brittに話を聞いてみた。
ELOの「Livin' Thing」みたいな
ロボット・ガールズっぽいコーラスがほしかった


──新作『Hot Thoughts』は1996年のデビュー作『Telephono』以来のMatador復帰作になりますが、Matadorに戻ってきた理由は?

ベターな状況を選んでいって、そういう流れになったんだ。デビュー当時はメジャーのレーベルを含めいくつかのレーベルからオファーがあったけど、Matadorで働く人々が魅力的だったし、彼らがリリースしているレコードが好きだったからMatadorにしたんだ。今回も同じ。いくつかオプションはあったけど、一緒に何かを成功させるならMatadorの皆と成功したいと思った。人々が魅力的だし、楽しいし、今はベガーズの傘下でもあるから、前よりも大きな規模で展開も出来るしね。

──SpoonのドラマーのJim Enoが!!!(Chk Chk Chk)のここ最近の2作をプロデュースしていることは、新作のダンサブルなサウンドにも影響を与えていますか?

その2作(『THR!!!ER』と『As If』)は!!!の中でもベスト・レコードだと思う。俺が聴きたいと思えるレコードでもあるけど、今回の作品に影響はない。すごくエキサイティングなレコードではあるけどね。ビートのプログラムはJimじゃなくて、俺がほとんどやっているし(笑)。

 
Jim Enoがプロデュースした!!!の『Thr!!!er』(2013)と『As If』(2015)


──リズムのプログラミングが増えてくるとドラマーが不満を漏らしそうな気がするのですが、その辺は問題なかったのでしょうか?(笑)

それはJimに聞いてくれ(笑)。俺たちの場合は、俺がビートを作って、それを俺かDave(Fridmann)がプログラムするか、Jimがプレイする。Jimにとってはそれで問題ないみたいだけどね。

──前作『They Want My Soul』を部分的にプロデュースしていたDave Fridmannと再び組んだ理由は?

前回は作品の半分だけ彼に関わってもらったんだけど、その部分がすごく良かったから、今回はフルで関わってほしかったんだ。彼も乗り気だったし、良かったよ。

──一昨年リリースされた『Gimme Fiction』(2005年作)のデラックス再発盤には、あなたがアコギやピアノを弾いたホーム・デモが収録されていましたが、今回は曲作りも大きく変わりましたか?

いや、ほとんど同じだったね。大抵の場合、コードとメロディ、歌詞を同時進行で書くんだ。でも、「Pink Up」と「Us」は違ったよ。トラックを最初に作って、そこに歌やその他を加えていったんだ。そういう曲の書き方は、俺にはどうも難しいんだよね。でもその2曲に関しては、なぜか上手くいったんだ。同時に全てを書く方が、俺にとっては楽なんだよ。「Us」はまずAlex(Fischel)が書いた曲だけど、サックスを使ったのは新しかった。あれは計画したんじゃなくて、たまたま流れでそうなったんだ。

──「Hot Thoughts」と「Shotgun」を共作しているSean Dineenはどんな人ですか? どの辺を彼と共作したのでしょう?

彼は高校からの友達で、最初会った時に「バンドやらないか?」って誘ったんだけど断られてさ(笑)。彼は普通にマーケティングの仕事をしているけど、文才がある。それで、たまに遊びでヒップホップの歌詞のような文章を書いて送ってくるんだけど、ある時に送られてきた文章がすごく詩的で、これは使えると思ったんだ。それで、自分が書いている曲の世界観に合うよう少しアレンジして、歌詞として彼の書いたものを利用したんだよ。



──5曲目の「Pick Up」で民族楽器を弾いているBrad Shenfeldは、あなたとJim Enoがかつて在籍していたバンド、Alien Beatsのもうひとりのメンバーですよね? 彼はどんな人なのですか?

彼は俺たちのバンドの弁護士でもある。大学にいた時、俺と一緒に大学のラジオ・ステーションでDJをやってたんだけど、ある時一緒にカントリー・バンドをやらないかと誘われて、最初は断ったんだ(笑)。でも、あとから新しい経験になると思って、やっぱりバンドをやろうと彼に電話した。ある夏は俺たちのツアーマネージャーにもなってくれたし、さっき話したように弁護士でもあるし、彼はすごく賢い。あと、LA出身だから、LAパンクにすごく詳しいね。

──Mergeのバンド、A Giant DragのSabrina Ellisと女性シンガー・ソングライターのSharon Van Ettenがコーラスで参加することになった経緯は? 女性ヴォーカルが参加したあなたたちの過去の曲、たとえば「Rhythm and Soul」あたりと比べるとバックアップ・シンガーっぽい使い方ですが、女性コーラスにはどんな効果を期待していますか?

Sabrinaは、オースティンの俺が好きないくつかのバンドのメンバーで、そのバンド全てと一緒にツアーに出たりもして、親しくなったんだ。彼女の作品でコラボしたことがあったから、今回はその逆をやってみることにしたのさ。



Sharonは、彼女がベルリンでショーがあった時に俺たちもベルリンでショーがあって、その時たまたま同じバーで飲んでいて知り合った。そこから連絡を取り続けていたんだけど、今回のレコードで深みを持たせるために女性の声が欲しかったから、彼女に依頼したんだ。俺が最初に持っていたなんとなくのアイディアもあったけど、彼女が持って来たアイディアがすごく良かったから、結果的にはそれを採用した。女性ヴォーカルが加わることで深みが生まれると思うし、今回のレコードでは、俺の声に対するレスポンスのような感じで歌ってもらっているんだけど、彼女達にはロボットのように歌ってくれと頼んだんだ。ELOの「Livin' Thing」みたいなロボット・ガールズっぽいコーラスがほしくてね。Stevie Wonderの「You Are The Sunshine Of My Life」やPrinceの「1999」もそうだけど、女性ヴォーカル、自分ではない男性ヴォーカル、そして自分のヴォーカルが入ることで、他と違いが生まれるし、皆がやることではないからそこがクールだと思うんだ。ソロなんだけど、それが加わることで、バンド+グループのような違うヴァイブが生まれる。Princeは一人でレコードを作っているけど、彼のレコードにはバンドで作ったようなヴァイブがあるだろ? グループで協力して出来たような、そんな雰囲気が生まれるのが良いと思うね。




女性がリーダーになったほうが上手くいくと思う
そっちのほうが、世界は平和になると思うんだ


──「I Ain't The One」はウーリッツァーの弾き語りを基調とした異色曲で、リリースに先立って『Shameless』というTVドラマで流れていましたが、アルバムを途中まで聴いて、あの曲が本当にこのアルバムに入っているのかと不安になりました。アルバムにフィットさせるのに苦労しませんでしたか?

アルバムの流れを作るのには時間をかけたけど、この曲が一番話し合いを重ねたよ。俺は、この曲を一番に持ってこようと思っていたんだけど、皆から反対されてさ(笑)。普段はあまり人の意見を聞かない時もあるんだけど、今回はバンドや周りの皆の意見を聞く事にしたんだ。3曲目にしようかとも思ったけど、それもどうだろうという話しになった。スローな曲だから、フィットさせるのがすごく大変だったんだ。結果、息継ぎという意味でも、7番目に置くのが一番しっくりきたんだよ。



──ラストの「Us」もサックスをフィーチャーしたインストで驚きましたが、この曲をラストに配した意図は?

ラストに置く事しか考えられなかった。音も、テンポも、ヴァイブも、全てがラストにフィットしたんだ。歌詞もないし、他とは違うトラックだからね。

──そういえばSleater-KinneyのJanet Weissが“シークエンス・アドバイザー”としてクレジットされていますが、具体的にはどんなアドバイスをもらったのですか?

文字通り、シークエンス(流れ)のアドバイスをもらったのさ(笑)。彼女は親しい友人で、彼女はセットリストの組み方なんかも上手いんだ。空気を読めるし、オーディエンスが何を求めているかもよく理解している。“シークエンス・アドバイザー”っていう言葉は、俺たちが勝手に作ったんだけどね(笑)。

──アートワークを手掛けたChristine Messersmithは、先日あなたたちの作品をモチーフにしたアート展を開催していましたが、カバー・アートも彼女が『Hot Thoughts』を聴いてイメージしたものなのでしょうか? 彼女はどんな人ですか?

彼女は俺の友人で、彼女もまたマーケティングの仕事をしていて、絵を描くなんて知らなかったんだ。ギャラリーで作品を見せたりもしていないし、画家として生活しているわけではないんだよ。ある時彼女がいくつか水彩画をインスタにアップしていて、そのうちの一枚のあの作品を見た時、それがレコード・カバーに見えてね。タイトルの「Hot Thoughts」とも通じるものがあったし、レコード・カバーっぽいし、あの作品を使わせてもらうことにしたんだよ。




──あなたたちの2007年作『Ga Ga Ga Ga Ga』のカバー・フォトに写っているのが、女性彫刻家のLee Bontecouだと知って驚きました。Spoonは男性メンバーばかりのバンドですが、カバー・アートで女性らしさを取り入れようとしている部分があるのでしょうか?

いや、それは意識していないけど、確かに女性が関わっていることが多いね。Eric(Harvey)がバンドから抜けた時も、最初は友人のJessica(Dobson)にバンドに入ってほしかったし。世界や政治でも、俺は女性がリーダーになったほうが上手くいくと思う。そっちのほうが、世界は平和になると思うんだよね。

──『Kill The Moonlight』と『They Want My Soul』のジャケットに写っている手も女性っぽいのですが、それぞれ誰の手なのでしょう?

「Kill The Moonlight」はカメラマンの奥さんだったけど…「They Want My Soul」は誰だったかな…マニキュアを塗っているから女性ってことは確かなんだけど(笑)。覚えてないや(笑)。

 
Spoonの『Kill The Moonlight』(2002)と『They Want My Soul』(2014)


──今日はありがとうございました!

こちらこそ、ありがとう。今度はショーで来日出来るのを楽しみにしているよ。


Spoonのサイン入りポスター・プレゼント!

以下のツイートをリツイートされた方の中から、写真のサイン入りポスターを、抽選で1名様にプレゼントします。当選者にはこちらからダイレクトメールでご連絡しますが、その際に発送先の住所が必要となりますので了承ください。
※募集は締め切りました。
Posted by Monchicon
INTERVIEW / 21:31 / comments(0) / trackbacks(0)
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