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[INTERVIEW] Cullen Omori


2014年の暮れに飛び込んできたSmith Westerns解散のニュースは、まさに晴天の霹靂だった。

バンドを脱退したギターのMax KakacekとドラマーのJulien Ehrlichは、一足先に新バンドのWhitneyを結成。残されたフロントマンのCullen Omoriも、CultsやMGMTのメンバーの力を借りて、ソロ・アルバムを完成させている。

3月18日にSub Popからリリースされる『New Misery』は、まるでSmith Westernsが描いた夢の続きを見ているような、甘酸っぱいメロディの詰まった充実作だ。

すっかり大人の表情を見せるようになったCullen Omoriが、バンドの解散やソロ・アルバムについて語ってくれた。



20代の中盤にさしかかるにあたって、
大人になるってどんなことか考えてるところ


──最近髪をブロンド…ではなくてオレンジに染めたそうですが、何か理由があったんですか?

Smith Westernsの『Dye It Blonde』のことは全然頭になかったんだけど、実際髪をオレンジにするために、一度ブロンドに染める必要があったんだ。Johnny Rottenと、ベルリン時代のDavid Bowieにすごく影響されてね。




──あなたは日系3世だそうですが、祖父母はどんな人たちでしたか? 5年前に初めて日本に来た時の印象を教えてください。

その通り。僕のおばあちゃんはつい最近亡くなって、おじいちゃんも亡くなって10年近くになるね。おじいちゃんたちが作ってくれる日本食とか、家に飾ってあったアートが好きだったよ。彼らはアメリカの国民だったにも関わらず、第二次世界大戦中にひいおじいちゃん夫婦と一緒に強制収容所に入れられて、そのことはアメリカの学校では隠されてきたんだ。彼らが背負ってきたものはとても重くて、自分だったらアメリカへの怒りを覚えたはずだから、その点については尊敬してるよ。日本には3日間しかいられなかったし、忙しかったから自分で思ったほど吸収できなかったけど、ただ歩き回るだけでも楽しかったし、自分が馴染んでいるような気がしたんだ。

──ギタリストのMax KakacekからSmith Westernsを脱退すると言われた時、弟のCameronと一緒にバンドを続けるという選択肢はなかったんでしょうか? MaxがSmith Westerns脱退後すぐに、ドラマーだったJulienと新バンドのWhitneyを結成したことについてはどう思いますか?

Maxと僕はメインのソングライターだったから、彼抜きで続けるのは難しかった。自分のアルバムを作るにあたって、僕はMaxがSmith Westernsでやっていたすべてのことを学ばなければならなかったんだ。Cameronは曲を書いたことがなかったから、Maxがいなくなるならバンドをやめるしかなかったし、僕も続けたくなかった。Smith Westernsはいつも、MaxとCameronと僕だった。Julienはライヴ・メンバーで、1年ぐらい僕らと一緒に演奏していただけなんだ。MaxはSmith Westerns周辺のミュージシャンを集めて、Whitneyを結成した。僕は自分自身を孤立させることを選んで、このアルバムを作ったんだ。ソロになるのは僕の選択じゃなくて、そうするしかなかったから。

──年末にSub Popのサイトで“好きなSmith Westernsの曲トップ10”を発表していましたが、ファーストから4曲、セカンドから3曲、サードからは2曲が選ばれていました。あなたから見たSmith Westernsは、バンドとして下降していったということなんでしょうか?

僕自身としてはSmith Westernsは急激に上昇して、その高さを維持していたと思っているよ。(今選ぶとしたら)「My Heart」、「Diamond Boys」、「Dreams」、「Boys R Fine」、「Still New」、「Dye The World」、「All Die Young」、「3 AM Spiritual」、「Fool Proof」。



──Maxと曲を書くのと、あなたひとりで作曲するのはどう違いましたか?

今は僕ひとりだからね。以前はヴォーカルやコード、歌詞といった曲の骨組みを作ってたんだけど、今はシンセやベース、リード・ギターといったアレンジで、その骨組みを埋めているんだ。Smith Westernsが解散してからは僕の音楽的な技術も向上して、ソングライティングやレコーディングのあらゆるパートをカバーできるようになったんだよ。

──本作に影響を与えた音楽としてRoxy Music、INXS、Spiritualized、Wilco、Garbage,、Hall & Oates、Kate Bush、U2、Sparksなどを挙げていましたが、「Cinnamon」のビートは、なんとなくSparksの「The Number One Song in Heaven」を連想させました。

自分としては、「Cinnamon」はDrakeみたいな感じにしたかったんだ。アップビートでポップだけど、同時にダークで悲しい感じ。ビートもDrakeの「Hold On, We're Going Home」みたいにするつもりだったんだよね。



──本作は他にも、医療用品会社で働いていた時に聴いたトップ40ラジオに影響を受けているそうですが、インディー・ロックとトップ40のヒット曲にはどんな違いがあると思いますか?

正直よくわからないんだ。ジャングリー・ポップじゃないインディー音楽のほとんどはエレクトロニック・ミュージックだし、メインストリームのポップと区別できない。たぶんレーベルがその曲をさらにメインストリームに推し進めるための、膨大なチェックブックがあることを除けばね。Henry Rollinsも言ってたよ。「メインストリームを泳ごうなんて、ひどい夢だ」ってね。


"swimming in the main stream is such a lame dream"


──アルバムに参加しているのはCults周辺のミュージシャンですが、彼らのアルバムを参考にした部分があったんでしょうか?

いや、ミュージシャンたちが演奏してくれたのは、僕がドラムのパートを除くアルバムのほとんどを書き終えた後だったんだ。CultsのRyan Mattosにベースとシンセを少し弾いてもらって、MGMTのJames Richardsonにリード・ギターとキーボードを弾いてもらった。

──今はシンガー・ソングライターが優勢ですし、かつてSmith WesternsとツアーしたGirlsやMagic Kidsといったバンドも、もう活動していません。バンドを続けるのは難しいですか?

グループにとってはとても大変だと思う。たとえ彼らが、夢を叶えるために正しいことをしていたとしてもね。ひとりの人間を養うのは5人よりもずっと簡単だから、たとえ大金を稼げなくても、ソロでなら音楽を作り続けることができる。それにバンドにいると、たくさんの違った個性と折り合いをつけないといけなくて、上手く行っていたことも、やがて崩れ落ちてしまうんだ。

──ジャケット写真には、水や土のない場所で枯れかけた植物が写っています。このアートワークにどんな意味を込めましたか?

単純に、ヴィジュアル的に強烈な写真をカバーに使いたかったんだ。僕のガールフレンドで写真家のAlexa Lopezが撮影して、僕がディレクションしたんだよ。



──本作はSub Popからのリリースになりますが、好きなSub Popのバンドがいたら教えてください。

Sub Popを愛してるよ!もちろんNirvanaも!僕とKurtが並ぶことになるとはね。

 

(L) Smith Westerns - Smith Westerns (R) Nirvana - Nevermind

──Sub Popのサイトでは“好きなポルノ女優トップ10”も発表していましたね。Smith Westernsを結成した時は17歳だったあなたも25歳になって、今ではポルノを見ることもできるわけですが、どんな時に大人になったと感じますか?

ポルノを見るよりも、もっとたくさんのことができるよ! 10代の時にこのクレイジーな経験が始まって、20代の中盤にさしかかるにあたって、ちょうど大人になるってどんなことなのか考えてるところなんだ。いまだに自分のことで頭がいっぱいだし、心も狭いけど、うまく統制できるようにしているところ。それに自分のアパート用の電動ドリルと工具を買ったから、ちょっと大人になった気がしているよ。
Posted by Monchicon
INTERVIEW / 10:46 / comments(0) / trackbacks(0)
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