ALBUM OF THE WEEK
*
Tara Jane O'neil



Categories
*
Selected Entries
Bookmark
Search This Site
Others
<< [INTERVIEW] Benjamin Gibbard | main | Chris Cohen - Overgrown Path >>
[INTERVIEW] Melody's Echo Chamber


先日お伝えした南フランス出身のマルチ奏者&メロディーメイカーMelody Pochetが新作『Lonerism』をリリースしたばかりのTame ImpalaKevin Parkerと意気投合して作り上げたユニット、Melody's Echo Chamberのデビュー・アルバム『Melody's Echo Chamber』がリリースされました。ドラムとベースがグルングルンと反復する中を、奇妙なノイズと素敵なメロディがあちこちでエコーするという、幻惑されてしまいそうなサイケ・ポップ・アルバムの逸品に仕上がっております。ある意味StereolabBroadcastの正当な後継者といえるでしょう(そういえばStereolabのLaetitia Sadierもフランス出身でした)。というわけで、音楽一家だったというメロディちゃんのバックグラウンドから、オーストラリアはパースでのレコーディング時の雰囲気まで、いろいろと語ってもらいましたよ。さっそくどうぞ!

Melody's Echo Chamber - I Follow You (Official Music Video)



“スタジオにはケーブルの山や、半分空になったワインやビールの瓶が散乱していたわ”


――The RaveonettesとUSツアーを終えたとのことですが、如何でしたか?

ちょうどツアーが終わって家に帰ってきたところよ。すてきだったわ! アメリカが早くも恋しくなっちゃった。オーディエンスも温かくて熱心に見てくれたしね! ツアーの最高の瞬間は、シアトルからミネアポリスを2日間ノンストップでドライヴしたこと。岩や森や山や湖、砂漠を通り抜けて、ひたすら終わりのない道を延々と走ったの。途中でMount Victoryっていう美しい場所に立ち寄れたのがまた素敵だったわ。ここには50件ものアンティーク・ショップがあって、一日中楽しかった!

――あなたの音楽的背景について教えてください。あなたの家族は音楽一家で、お兄さんは16歳でホームスタジオを作ったそうだけど、こういった家庭環境はあなたにどういう影響を与えましたか?

そうそう、兄はホーム・スタジオに機材やキーボードをたくさん持ち込んでたわ! 彼はVangelisやJean Michel Jarreといったシンセサイザー奏者のファンだったのよ。私がまだ小さい頃、兄は私の姉とよくレコーディングしていたんだけど、私はよく録音中にその部屋に忍び込んで一緒に歌わせてくれるまで彼らの邪魔をしていたわ。兄は私の最初のデモをレコーディングしてくれたんだけど、それがきっかけで最初のプロデューサーに出会ったの。そして、それが最終的に今のMelody's Echo Chamberにつながってるってわけ。兄は私にシンセサイザーへのビョーキ的な愛情を教えてくれたわ。

Legendary Instruments - Jean Michel Jarre


――そして、あなたのお父さんは70年代にイタリアのロック・バンドでプレイしていたそうですね。

そうよ。でも、彼はそのバンドには長くはいなかったの。というのは、私の母に出会って、子供をもうけた後に仕事に就いて音楽をやめてしまったから。それ以来、父はベッドの下にベースを置いて寝ていたわ。すごくヴィンテージなベースだったの!

――あなたのMelody's Echo Chamber名義での初アルバムのほとんどはオーストラリアのPerthでTame ImpalaのKevin Parkerと録音したものだそうですが、オーストラリアへ行ったのは初めて? どんな印象を持ちました?

そう、初めてだった。フランスからはとても離れたところで、まったくの別世界って感じ。雄大だったわ。南に下ったところではとても美しい自然の風景を見れたし、のんびりできるだけの十分な空間があったから、大好きになっちゃった。あと、海岸も好きで、もう海岸と太陽なしでは生きていけないって感じ。パースに住んでいる人達はとても面白くて、どんなに長い間太陽の下でくつろいでいても退屈することはなかったわ。あと、ここにはすばらしいサイケデリック・ロック・シーンがあって、みんな70年代からそのままタイムスリップしてきたって感じなの!



――パースでのレコーディングはどのようにおこなわれたのでしょう。何でも結構クレイジーなシチュエーションだったとか?

レコーディングは、ケヴィンが彼の友人のバンドPondのメンバー達とシェアしてる家でおこなったの。そのスタジオにはケーブルの山や、半分空になったワインやビールの瓶が散乱していたわ。でも、とても創造的な雰囲気だった。彼は本物のプロフェッショナルな機材は一切持ってなくて、ドラムのレコーディングを開始して最初の二分くらいは心配になったわ。でも、それから彼が何をやりたいのかが自分ではっきりとわかっているってことに気づいたの。そしてそこから生まれたのは、私が夢に見たような理想のサウンドだった。それと、周りにいたおバカなミュージシャンたちも本当にインスピレーションを与えてくれたわ。彼らの影響で私達はよりクレイジーになれたのよ。

Tame Impala 'Lonerism' Episode 2(例のレコーディング部屋がチラリ)




“音楽を聴いてる時は、ヘンなノイズや空気感みたいなものを感じるのが好きなの”



――アルバムはグルーヴィーなビートと甘いメロディーとストレンジなノイズがグルグルと混ざり合った、とてもヒプノティックな作品だと思います。あなた自身はこのアルバムについてどう思いますか?

「ヒプノティック」だなんて感じてくれてうれしい! ケヴィンと私はドラムのグルーヴ感というもにすごく魅せられていたの。これはアルバムの最も重要な構成要素だと思うわ。あと、最高に印象的で強烈な感覚に到達できるエモーションを持ったコードやメロディーを生み出すことに挑戦したいとも思ってた。音楽を聴いてる時は、ヘンなノイズや空気感みたいなものを感じるのが好きなの。面白くて、人を驚かせるようなサウンドが好きだから。といっても、私達はただ楽しくレコーディングして、あまり深く考えすぎないようにしただけなんだけどね。

Melody's Echo Chamber - You Won't Be Missing That Part Of Me


――ドラムの話だと「You Won't Be Missing That Part Of Me」の中間部は、Canの「Vitamin C」のそれを少し想起させますが、やっぱりCanは好き?

あらまぁ、その通りよ。私はもう何年もカンのファンで、去年はパリでダモ鈴木のライヴを見たわ。ドラマーのJaki Liebezeitにも会ってみたいな。世界で一番好きなドラマーなの!

Can-Vitamin C-Live


――あと、パースでケヴィンにSerge Gainsbourgの曲を聴かせてみたら彼もすごく気に入ったそうですが、何の曲を聴かせたのですか? やっぱり「メロディ・ネルソンの物語」?

そうそう、最初は「メロディ」からだったんだけど、「Je T'aime, Moi Non Plus」や「Initials B.B.」とか他の曲もすごく気に入ってたわ。セルジュの曲を大音量でかけながら、彼と彼の友人達とみんなで一緒に海岸をドライヴしたの。怪しいフランス語で一緒に歌いながらね。あれはとても楽しい体験だったわ。パースはセルジュを愛してくれた。彼は最高よ。

Serge Gainsbourg - Initials B.B. (1968)


melody's echo chamber - Jane B (Birkin Cover)


――ちなみにあなたがアルバムの曲を書いてる間、カナダのバンドWomenをよく聴いていたそうですね。「I Follow You」のギターサウンドには彼らからの影響が少し感じられる気がします。

彼らのことは大好きよ。だからギタリストのクリスが亡くなったって聞いてショックだったわ。とても悲しかった。彼らのアルバムはもう何百回と聴いていたから。ギターラインやメロディがとても美しくて・・・完璧ね。たしかに音響的に影響された部分はあると思うわ。

Women - Heat Distraction Live in Philadelphia (10/10/10)


――ちなみに「Be Proud Of Your Kids」で歌っている女の子は誰ですか?

あれは私が去年ベビーシッターをしていた6歳の女の子なの。彼女はいつでもトリップしていて、トランプで遊んでいる時に、誰が最初にカードを切るか決める時にクレイジーな歌を歌っていたから録音してみたのよ。普段も「あたし、大人になったらイチゴになりたいな〜」とかよくおもしろいことを言ったりするわ。おバカで気まぐれでナイーヴだけど、大好きなの。

Kids Interview Bands - Melody's Echo Chamber


――ちと気が早いですが、2012年のベスト・アルバムって何でしょう?

2012年はあんまりアルバムを聴いてないのよね。でももちろんTame Impalaの『Lonerism』はすばらしかったわ!もう何百回も聴いちゃってるけどね! あと、私の友達Chris TaylorがいるGrizzly Bearの『Shields』は崇高な作品ね。特に「Sun In Your Eyes」が大好き。Flying LotusとDIIVの新作もよかったな。あと、Unknown Mortal Orchestraの新作が待ちきれないわ! あれ? Connan Mockasinって2012年だっけ?(*2011年のようです) 彼のアルバムももう何百回と聴いているわ。

Amsterdam Acoustics - Connan Mockasin


――最後の質問、あなたのシネマティックな音楽性にひっかけて、フェイバリットな映画を教えてください!

全部リストにしたら長くなっちゃうわ。『ファイブ・イージー・ピーセス』(監督:ボブ・ラフェルソン)、『アレンジメント/愛の旋律』と『草原の輝き』(監督:エリア・カザン)、『鬼婆』(監督:新藤兼人)、そしてウォン・カーウァイ監督の映画全部。あと、ジャック・ニコルソンが出演してる映画なら何でも! アハ! 彼のこと大好きなの。

Jack Nicholson-The Shining



Melody's Echo Chamber - Melody's Echo Chamber(Fat Possum / Hostess)

Posted by Monchicon
INTERVIEW / 04:13 / comments(0) / trackbacks(0)
COMMENT









Trackback URL
http://monchicon.jugem.jp/trackback/1743
TRACKBACK