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[INTERVIEW] tUnE-yArDs


セカンド・アルバム『w h o k i l l』収録の「Gangsta」がiTunesのシングル・オブ・ザ・ウィークに選ばれる(本日からこちらで無料配信中!)など、今もっとも注目を浴びている女性アーティスト、tUnE-yArDsことMerrill Garbus。

ホームメイド感覚溢れるコラージュ・ポップ風の前作から一転、エレクトリック・ベースやホーン・セクションを導入し、よりスケールの大きなリズムとグルーヴを奏で始めた彼女に、メール・インタビューを試みた。

暴力は間違いなくこのアルバムのテーマね。


──あなたのご両親も妹さん(Feathers〜Happy BirthdayのRuth Garbus)もミュージシャンですが、子供の頃はどんな風に音楽に接してきましたか?

Merrill わたしの周りにはいつも音楽があったわ。ママはいつもバッハを練習していて、パパはフィドルを弾いていた。近所にはたくさんのフォーク・ミュージシャンがいて、研究用にたくさんのレコード・コレクションがあったの。

──あなたはニュー・ジャージー生まれだそうですが、IslandsのメンバーだったPatrick Gregoireに出会って、モントリオールに移り住むことになったきっかけは?

Merrill わたしはニュー・ジャージー生まれなんだけど、ほとんどコネチカットで育ったの。4年間人形劇の仕事をした後で、ニュージャージーのアート・キャンプで指導をしている時に、Patrickに出会ったのよ。ちょうど仕事を辞めて行き場を無くしていたし、モントリオールはすごく友好的な街だったから。

──人形劇やベビーシッターをしていたという経験は、あなたの音楽に影響を与えていますか? もしかして、アルバムの「You Yes You」の最後で聴こえる子供の声も、あなたが当時面倒を見ていたお子さんなんでしょうか?

Merrill 自分のすべての経験は、何らかの形でわたしの音楽に反映されていると思うわ。『w h o k i l l』で聴こえる子供の声は、わたしが3歳の時のものなの。

──学生時代にはケニアに留学されていたそうですが、現地での経験はいかがでしたか?

Merrill 混乱したり、ウキウキさせられるような、変化に富んだものだったわ。本当に、本当にたくさんのことがあった。絶対に不可能だと思っていた、そして二度と経験できないようなことをたくさんしたの。わたしの面倒を見てくれた優しい人々と、その経験がわたしに教えてくれた、すべてのことに感謝しているわ。

──あなたはNina SimoneやOdettaといった女性シンガーをフェイヴァリットに挙げていますが、彼女たちのどんなところに惹かれたのでしょう?

Merrill 彼女たちのどちらの歌声も普通じゃないけれど、自分なりのやり方で、一流のシンガーになる道を見つけたの。わたしも変わった声を持っているっていう点で共感できるし、他の個性的なヴォーカリストたちに、気後れせず真摯に歌うための道を作ってくれたBjorkのようなシンガーに、感謝しているわ。

──本作は、女性のみが参加したアルバムになる予定もあったそうですが、その代わりに、ベーシストのNate Brennerや、プロデューサーのEli Crewsと作業することになったのは何故でしょう?

Merrill 単純に、彼らがその仕事にピッタリな男性だったから。Nateとわたしは音楽的にかけがえのないコラボレーションを続けてきたから、作り上げてきたものを失したくはなかったの。Eliはわたしが今住んでいるオークランドの音楽コミュニティの一員だったし、わたしたちの時代のもっとも先進的なアルバムのいくつかは、彼が録音してるのよ!

※Eli Crewsが関わった作品の一部

(左)Deerhoof - Friend Oppotunity
(中)Anathallo - Canopy Glow
(右)Why? - Alopecia

──一方で、あなたは先日リリースされたThao & Mirahのアルバムをプロデュースしてもいますが、他のアーティストのアルバムをプロデュースするという経験はいかがでしたか?

Merrill たいていの場合、プロデューサーの役割ってこちらの気をくじくようなものだし、そもそもプロデューサーって、一体何をするものなのかしら? 誰一人として、その質問に同じ答えを返さないと思う。わたしは曲のアレンジをしたり、アーティストたちが音楽に対する理想を実現するための手助けをして、彼らが自分の頭の中で聴いた曲を作り出せるように、勇気づけてあげたいの。プロデューサーになることはわたしの音楽性の訓練にもなったし、スタジオでの決断力を高めてくれたと思うわ。

Thao & Mirah - Eleven ft.tUnE-yArDs

──あなたは4ADと契約しましたし、前作に収録されていた「Fiya」は、BlackBerry(スマートフォン)のCMにも使われました。予算的な余裕が生まれたことで、前作にあったローファイならではの良さと、より手の込んだプロダクションのどちらを選ぶかで、悩んだ部分もあったのではないでしょうか?

Merrill そういった決断の間でずっと葛藤していたけど、今は自分の選択に満足してるわ。わたしは自分の声を駆使して自立を続けることもできたけど、自分の信頼する人たちにお金を払って、力を借りることもできたの。4ADは、より多くの人たちにわたしの音楽を届けるために、自分ひとりでできるよりも、大きな力になってくれたわ。

「Fiya」が使われたBlackBerryのコマーシャル


──「Doorstep」は個人的にアルバムの中でもっとも好きな曲ですが、この曲では一昨年オークランドの地下鉄で黒人青年のオスカー・グラントを射殺した、警官のヨハネス・マーサリーについて歌っているそうですね。なぜ彼について歌おうと思ったのでしょう? そのことはアルバムのタイトルと何か関係がありますか?

Merrill わたしはマーサリーについても、特定の誰かについても歌っていないわ。ただ、オスカー・グラントの死が私たちの街に及ぼした影響について考えていたの。このコミュニティに新しくやってきた人間として、わたしはそのことにすごく困惑させられたし、あんな風に不公平で、考えられないようなやり方で誰かを失うというのがどういうことなのか、それを少しでも理解するために、曲を書いたんだと思う。そのことはアルバムのタイトルとは直接関係がないけど、暴力は間違いなくこのアルバムのテーマね。

POLICE SHOOTING AT BART STATION - OSCAR GRANT


──“tUnE-yArDs”や『w h o k i l l』のように、アーティスト名やアルバム・タイトルを暗号っぽくしているのは何故ですか?

Merrill あなたが考えているほど暗号っぽくはないと思うわ。わたしはみんなが物事についておかしな言い方をするのが好きなの。みんなを少し困惑させたり、落ち着かない感じにするのが好きなのね。たまには落ち着かない感じもいいものよ。

──2年ほど前、この映像で初めてあなたのライヴ・パフォーマンスを見て、衝撃を受けました。この曲は一体何というタイトルなのでしょう?



Merrill あら! わたしと一緒に演奏しているモントリオールの友達が恋しくなるわね。それは「You Know」っていう曲で、一度もレコーディングしてないのよ。

──本作にもたくさんのミュージシャンが参加していますが、ライヴをする時は、ひとりだけで演奏するのと、バンドで演奏するのと、どのように使い分けているのでしょう?

Merrill ほかの人たちと一緒に演奏することは、何事にも換えがたいわ。ソロのショウはすごくプレッシャーが強いけど、そのことでちょっとした興奮状態になったりするの。わたしひとりで「Hatari」のような曲を演奏する時は、すごく力強くなって、自由になったような気がするわ。だけどほかの人たちと演奏することによって、わたしひとりでは成しえなかったような力が生まれたりするの。ある意味では、他人との諍いがなければ生きていくのもずっと楽なのかもしれないけど、誰だってひとりでは生き残れないものね。

──ところで、ステージ上でストライプのドレスを着たり、フェイス・ペイントをしていることが多いのには、何かこだわりがあるんでしょうか?

Merrill アニマル・プリントの服は、ステージ上でのわたしが、野生に近づいたような気がするから。メイク・アップは、マスクのようなものを着けて、パフォーマーとしてのわたしと、本当のわたしを区別したいからかな。


※tUnE-yArDs主催のフェイス・ペイント・コンテスト実施中!
というわけで現在tUnE-yArDsのオフィシャル・サイトでは、フェイス・ペイントをしたあなたの顔写真を募集中! もっとも優れた写真には、Merrill本人がペイントしたラジカセ(!)がプレゼントされるそうです。さらに、東日本大震災による日本の被災者のために、1枚写真が投稿されるごとに、1ドルが寄付されるとのこと。Merrillも日本のファンの参加を心待ちにしているそうなので、あなたもぜひチャレンジを!


tUnE-yArDs - w h o k i l l (4AD / Hostess)
Posted by Monchicon
INTERVIEW / 23:02 / comments(0) / trackbacks(0)
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