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[LIVE REPORT] CocoRosie / Local Natives

Photo by Tadamasa Iguchi

CocoRosie @ 渋谷WWW 2011.01.19

そのエキセントリックなイメージ(先入観)からさぞ破天荒なライヴをしてくるのでは、というこちらの期待をいい意味で裏切ってくれたココロージーことCasady姉妹の初来日公演。ヒューマン・ビートボックスとピアノ、パーカッションという3人のミュージシャンをバックに、姉妹が(時には自らハープ、キーボード、テープ・マニピュレーション等を弾きながら)歌い踊るというステージング。



時折ジェスチャーを交えながらオペラ調の歌声を披露する表情豊かなSierra(左)と、3度目のお色直しの際にベースボール・キャップを被ってB-BOY風ファッションで現れたことからも伺えるヒップホップからの影響を感じさせるBianca(右)という、二つの異なる強力な個性が重なりあって、混沌としつつも自由気まま(二人で「アルプス一万尺」みたいに手を叩き合う場面も)で、エキセントリックながらも美しい、独自のパフォーマンスがマイペースに、しかし力強く展開されていく。バックスクリーンに、少しグロテスクな手作りの映像とリアルタイムでふたりの姿をカメラで捉えた映像とがクロスしながら投影されていくという演出(さらにステージ上にプカプカ浮かんでいる風船たち)がそのシャーマニックな雰囲気をさらに盛り立てる。


ヒューマン・ビートボックスを披露するTezさん(右奥)

意外だったのが、殆どの曲で(Tezの口による巧みな)ビートがフィーチャーされていたことで、この一本筋の通った安定したグルーヴ(という言葉が適切かどうかはわからないけれど)によって、フロントの彼女たちの奔放なステージングをより「音楽的」なものとして昇華させていたように思う(あと鍵盤の人もいい仕事してました)。何よりふたりの力強い歌声そのものが、神秘的でありながらも予想以上にフレンドリーな人間性を持つ様からは、鳥居みゆきが意外と演技上手(?)だったことを知った時にも似た心地よい衝撃を覚え、同時に「表現者」としての二人の底力をも実感できた、ドラマチックかつ感動的な1時間半でした。


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Photo by Tiger Hagino

Local Natives @ 渋谷クアトロ 2011.01.31

前座の3人組The Antlersのベースレスながらも大きなスケールを感じさせる演奏の後、なぜかPrinceの曲をバックに登場した5人のメンバー。

ステージ前方に向かって左からギター、ギター&メイン・ヴォーカル、鍵盤&パーカッション、ベースと4人がフロントにズラリと並び、デビュー作『Gorilla Manor』のレパートリーを、チョビヒゲ、ダルダルのランニング、無精髭といったカジュアルすぎる風貌からは想像できない美声ハーモニーによって奏でていく。もちろん、コーラスを売りにするバンドは他にも沢山いると思うのだけど、彼らの場合、声と弦楽器&鍵盤が作り出す音の壁の背後でドラムがボトムの低いパーカッシヴなリズムを放出することで、美メロにウットリとしながら腰が思わずノってしまうという二重構造的な奥行きのあるサウンドを構築していて、脳と身体が同時に刺激されてしまうのだ。後半、サポートに登場したヴァイオリンの音色が加わることでさらにロマンチックな感覚が付与されて、メロメロかつノリノリに。



Vampire Weekendの多彩なリズム・アプローチをFleet Foxesのハーモニーに溶け込ませたという感触もあったのだけれど、何よりメンバーの演奏に対する真摯な姿勢とバンド名を地でいくような素朴なキャラクター(「村の集い」みたいなノリ)とがそのパフォーマンスをさらに魅力的なものにしていたように思う。Talking Headsの「Warning Sign」のカバーを交えながら、アンコールを含めてアルバム全曲を演奏し、最後に「Sun Hands」のスタジオ・ヴァージョン以上にダンサブルでアグレッシヴな演奏で、約1時間強のパフォーマンスは爽やかな余韻と熱いほてりとを残して終わりを迎えた。



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一見何の接点もないように思われる2組だけれど、パフォーマンスの肝となる部分を「リズム」が重要な役割を果たしていたという点では共通する要素が感じられた。と同時に、生演奏におけるリズムが身体に及ぼす作用というものも改めて実感させられた2晩だった。
Posted by 佐藤一道
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