昨年、The Radio Dept., Fleeting Joysらが出演して好評を博したイベント「
Into Your Dream」の第二弾。
The Deer Tracks
最初に登場したのは昨年に引き続いての出演となる
The Deer Tracks。まず真っ白なドレスをまとったエリン(美人!)と黒ずくめの服(胸元ぱっくり)でキメたデヴィッドのふたりの衣装の白と黒のコントラストが見事で、それだけで華がある。そして、ふと足元を見たらふたりとも
裸足。
ポエトリー・リーディングによるスロウなトラックからスタートし、o-nest内をじわじわとDeer色に染めあげる。その後サポートにこれまた黒づくめのの女性鍵盤奏者が登場。3人編成で打ち込みのバックトラックにキーボードやギター、鉄琴、ピアニカ、クラリネットなど多彩な音を重ねて新作からのレパートリーを中心に演奏していく(バックスクリーンには様々な映像を投影)。
打ち込みではあったけれど、楽曲の構成にメリハリがあり、生で聴くとアルバム以上にドラマティックな印象。効果的だったのは要所要所で挿入される(エリンが奏でる)
ミュージカル・ソーで、この不思議と甲高く哀しい音色が彼らの持つ神秘的な世界観を見事に演出していた。
音色そのものはひんやりとしていながらも、演奏自体はとても熱く、特にエリンのヴォーカル・パフォーマンスと時々爆発するデヴィッドのギタープレイは非常に
エモーショナル。北欧の人が本気でこういう「世界観」を作ったらどういうことになるか、というのをまさに見せつけられた感じ。そして、終演後に会ったエリンがとても気さくでフレンドリーな人柄だったというギャップがまた素敵でした。